ギアナ高地とは、南米北部の6つの国(コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、ギアナ、ブラジル)にまたがる高地帯で、ギアナ(ガイアナ)は水の国という意味を持ち、年間通しての降水量が4000mm以上といわれています。テーブルマウンテン
ここには、20億年まえの地層がむき出しになったテーブルマウンテンと呼ばれる山が大小100以上連なっています。これらは、地上から垂直の壁のように伸びていて標高差1000mにもなります。大地から隔離されたような特徴は、陸の孤島とも形容されます。たくさんあるテーブルマウンテンのひとつアウヤンテプイがあり、ここには世界最大の落差のアンヘルの滝(エンジェルフォール)があることで知られています。テーブルマウンテンは、地盤のやわらかいところが雨や風によって削り取られ固い地盤だけが代形状に残っている台形状の山々のことを言います。先住民の言葉で"デプイ"とよばれています。映画『ロストワールド ~失われた世界~ 』の舞台はギアナ高地のテーブルマウンテンといわれています。
テーブルマウンテンの上に生息する植物は約4000種以上といわれています。75%がギアナ高地だけの固有種です。アフリカ大陸と似た種類が多いため地球がつながっていた理由の一つになるといわれいてます。テーブルマウンテンの上には土が少なく栄養分も豊富でない為たくましく生きています。そのため、地上ではあまり見ることができない虫から栄養をとる食虫植物などが多く生息しています。また、オリノコでは様々な種類の蘭を見ることができます。
食虫植物ブロッキニアは、ギアナ高地に自生するパイナップル科の植物です。虫を養分とする事で養分の少ない高地で生き延びています。数枚の葉が重なり合い、その中心に水を溜めます。その水は甘い蜜のような匂いがして、虫を誘引して消化します。
昆虫や爬虫類などもとても独特な姿をしています。隔離されているため天敵がいず、跳ねることができないカエルや水の中で生活をするコオロギなど原始のままをとどめている固有主などが沢山存在します。
原始的な体を持つオレオフリネラは骨格が未発達で歩くのもぎこちなく、跳ぶこともできません。水かきも未発達なので、カエルなのにあまり泳ぎも得意ではありません。唯一の身を護る武器は岩肌に似た体色(保護色)くらいで、ギアナ高地の隔離された世界だから生き延びる事が出来たといえます。しかし最近では観光客の増加により、外来種が持ち込まれたりして絶滅の危機にあります。
この場所には原始の形を留めている固有の植物や動物などが多く人類未踏の場所も多いことから地球最後の秘境とも呼ばれています。
ギアナ高地・エンジェルフォールの行き方
ベネズエラの最大の魅力エンジェルフォールへはカナイマ(Canaima)、シウダーボリーバル(Ciudad Bolívar)、サンタ・エレナ・デ・ウアイレン(Santa Elena de Uairén)の3箇所から行くことが可能です。